ISO4406, DIN51455, NAS1638, SAE4059 に準じたオイル清浄度評価




近年のオートマチックトランスミッションユニットや高出力エンジン用オイルの清浄度は、光遮断方式パーティクルカウンターで測定できないことが広く知られています。それは、これらのオイルに必要な添加剤が光学的検出原理(レーザー)において妨害因子となるからです。従って、フィルターと光学顕微鏡を用いた測定法が清浄度検査における唯一の手段です。

以前のISO4406/4407では、測定方法や測定装置に関する重要な記述がなかったため、各試験場で異なる装置と測定方法を用いて出された検査結果は桁違いに異なる可能性がありました。

このような状態から脱するために、自動車、オイル、測定機器の事業者によるワークショップが新たな規格を設けるために2009年に始まりました。弊社もこのワークショップに積極的に参加しました。そして、このワークショップの結果が2014年現在、新しいDIN規格の草案となっています:

DIN51455: Liquide mineral oils — determination of particle number and particle size in oils






DIN51455では異なる試験場やオペレーター間で同等の測定結果を得るために、操作や装置に関する多くの条件が定められています。
例えば、測定装置に関しては評価範囲径の設定、照明と閾値の設定などに厳密な指示があります。


工業用顕微鏡(金属顕微鏡)をベースにした
JOMESA MAT3システムは、これらの条件に適合しています。
追加的な特徴を以下に挙げます。

粒子径は2μmから計測可能
画素分解能0.4μm/pxlのカラーカメラを使用


自動焦点高調整(ソフトウェアによる自動フォーカス)
弊社はフィルターで回収した粒子(コンタミ)の測定でこの自動焦点調整方式を導入した最初の会社です。
これにより全ての視野で焦点が正確に調整されます。
この方式は、補間近似による焦点のマップ化よりも高精度です。


ドラムストレッチフィルターホルダー
この特殊な冶具は、フィルターをドラムの打面のように張り伸ばして表面を平らにします。
ソフトウェアで焦点を調整をするため、波打った表面のフィルタでも測定できますが、平らなフィルターを測定する場合は測定時間が大幅に削減されます。


明るさのヒストグラムに基づく照明の自動調整(USBインターフェース)
この弊社独自の機能により、照明の設定はフィルター素表面の明るさに基づいて調節されます。(フィルター素表面がヒストグラムの最大です)
この方式は、トータルイメージ(背景+粒子)で明るさを評価すべき場面において、カメラ(シャッター設定)による明るさ調整方式より優れています。


DIN51455
規格の粒子標準
この規格では、測定前に粒子標準器(パーティクルスタンダード)を用いて装置のチェックを行うことが必要となります。
粒子標準器には校正証明書が付属しており、国家標準へのトレーサビリティーを確保しています。