金属粒子/非金属粒子の自動識別(JOMESA 特許技術)


金属粒子:









自動車部品やLiバッテリーの清浄度検査(異物検査)において、金属粒子は特に重要な存在です。

弊社は金属粒子の重要性に逸早く(2006年)気付き、偏光特性を利用した自動異物識別システムを開発して特許を取得しました。

最初に照明について説明します:弊社測定装置では偏光照明を使用しています。

LEDリングライト

直線偏光LEDリングライト

駆動式偏光リングライト







通常の光源はあらゆる振動方向の光波を含む非偏光を照射します。

直線偏光板を透過した光は一つの振動方向になります。

JOMESA 自動偏光調整システム

人の目はその特性上、偏光を認識することができません。
偏光と非偏光のどちらを照射したサンプルも同じように見えます。


偏光をどのように反射するかが金属粒子と非金属粒子を判別するカギとなります。





金属の表面は照射された光を鏡のように反射するため、入射光と反射光は同じ振動方向の偏光です。

非金属は照射された光を散乱させます(多くの場合、光は物質内部に進入するため)。非金属粒子によって散乱した光は、もはや偏光ではありません。

反射した光が2つめの偏光板に進入した場合どうなるでしょうか?







偏光板の偏光子配列と偏光の振動方向が同じ場合、偏光は偏光板を通過することができます。

偏光板の偏光子配列と偏光の振動方向が直交する場合、偏光は偏光板を通過できません。

偏光板の偏光子がどのような配列であっても非偏光は偏光板を通過することができます。(明るさは低下)


弊社は2006年からコンタミ測定に、この物理的特性を利用しています。

2つの異なる偏光条件による粒子画像を比較し、金属粒子と非金属粒子を自動で識別しています。

















金属:平行配置偏光(パラレルニコル)

金属:直交配置偏光(クロスニコル)

非金属:平行配置偏光(パラレルニコル)

非金属:直交配置偏光(クロスニコル)

画像の比較(平行配置偏光と直交配置偏光):
直行配置偏光で粒子像が黒くなる------> 金属粒子
直行偏光配置で粒子像が黒くならない---> 非金属粒子